IPO Q&A と よくある指導手ミス

このページでは、IPO/SchHの規定書を読んでも良く理解できないことや、規定書に載っていないことに対してお答えした り、試験(競技会)において、よく見かける指導手のミスを掲載しますので、皆さんの今後の訓練にお役立て下さい。

質問はこちら→メール(内容によっては、質問者に直接お答えするだけで、本ページに記載されない場合もあります。誰 からの質問であるということは一切公表しません。質問が多いほど本ページは充実しますので、プロ、アマ問わず皆さん からのメールをお待ちしています)

追求

【よくあるミス】
×申告後に10mリードをほどきだす、申告後に胴輪を装着する、申告のときに締め首輪になっている、等。
審査員への申告までに、追求のための全ての装備が完了していること。首輪が締め状態になっていないこと。

追及作業で以前、スタートの際に犬が前に出過ぎと注意された事があります。どれくらいから『出過ぎ』で、どの程度 までが許容範囲なのか、決まりはありますか?
「どのくらい出過ぎ」という状況は、出発点の手前から犬だけを前に行かせて、指導手はスタート地点に行かない行 為のことだと思いますが、重要なことはズバリ、規定書にあるとおりです。
《指導手は犬をゆっくりと、そして静かに出発点へと導き追求を開始する。出発点で犬は集中した状態で、 静かにそして深い鼻使いで臭いを嗅ぎつけなければならない。その後も犬は深い鼻使いで、安定したテンポ と集中力を持続して追求コースを進まなければならない》
スタート地点の2〜3m手前で追求開始の準備を終える(立ち止まってもよい、座らせてもよい)。そこから犬だけを スタート地点に向かわせるのはNG。スタート地点でもう一度、座らせたり、伏せさせるのもNG。ただし、追求の審 査はあくまでも、指導手の命令でスタート地点(ピンの位置)に鼻を付けた瞬間からです。ですから、犬が嫌がるよう な態度を見せなければ、質問者のような行動でも、審査員は注意するだけで減点はしません。 【2010.04】

2011年から始まる新しい追求の配点について質問があります。
SchH3は物品の配点が(7+7+7)合計21点になり、コースが79点(全ての物品を発見できなかった場合にG評 価とならないように)とあります。79点を5コースで割ると細かな端数が出ます。審査員の皆さんは、その端数をどう とらえて審査するのか興味があります。現在、各コースは16点ですが、来年からは1コースが15.8になります。そ うなると、そのコースにおける追求態度はSGとかGとか判断するには、その計算が・・・・、算数の苦手な私には無 理です。こういうときは15点として評価を考えて、端数を加点(切り上げ)として使った方が良いのですか?15点な ら、私は審査員としてオビディエンスで使用しているので、頭の中で評価の計算がしやすいです。皆さんはどうされ るんでしょうか?くだらない質問ですいません・・・
全然くだらなくありません。非常に良い質問です。むずかしく考えなくても結構です。現在、SchH3は80÷5で、1コ ース16点の均等な配点ですが、SchH1と2は、27+27+26、です。ですから来年からSchH3は、16+16+ 16+16+15、と考えればいいだけです。それに、5コース全て均一の長さではないですから、一番短いコースを 15にすればいいだけです。それよりも、5コースの中で、その他のコースに比べて、条件が明らかにむずかしいコ ースがあった場合、犬が自信があって落ち着いて集中していれば、少々のミスは充分考慮しなくてはならない(本来 は16点だが、このコースの難度なら20点くらいの値打ちがあるという感覚)、ということを忘れてはいけません。計 算のために、服従の15点の感覚を無理矢理当てはめる審査は正しくありません。【2010.03】

物品を発見した犬の所に行ったとき、犬を褒めても良いと聞いたのですが、どのタイミングで褒めたらいい のですか?
最近の審査員のセミナーでは、下記に統一されていますので、ご周知お願いいたします。
犬の所に行って「物品を取る前に褒める」、あるいは「物品を取り、審査員に示してポケットに入れてから褒める」 の、どちらか一回です(物品を取る前と、ポケットに入れた後の、両方はダメです)
褒めるときは犬の体を触ってもかまいません。【2010.03】

足跡追及作業中、通常指導手は犬の10m後方を歩きますが、10mの距離を保っていれば犬の右或いは左から 犬を覗き込むような形でついて行くのも許されているのでしょうか?
(岐阜のWUSV選考会で、指導手が足跡のラインから3m以上も右側、犬の顔を横から見るような位置で歩いて追 及していたのを見ました。リードは伸びていましたので10mの距離は保っていたようですが・・・)
例えば進行方向の右側から強い風が吹いていたとします。そのことによって犬が追跡ラインから左に流れてしまう のを防ぐためにその行為があったとしたら誘導です。しかし、リードが伸びきっていて、何の作為もないなら、私的に は次回からは犬の後ろを歩くように注意をするくらいです。重要なことはその動作が犬に何らかの影響を与えてい るかどうかです。【2009.03】

物品に対して指示すると申告した場合、犬は物品に対して必ず”伏せ”なければいけませんか?
まず、申告は3通りが可能です。物品を発見したら、”指示します”または”くわえます”または”持来します”。指示し ますと審査員に申告した場合、犬は”伏せて”あるいは”座って”あるいは”立ち止まって”の、いずれの姿勢でもOK です。例えば第1物品に対して犬は”伏せ”て指示し、第2物品に対しては”座って”、第3物品に対しては”立ち止ま って”、このようなパターンでも、犬の指示態度に自信と説得力があれば、犬の姿勢は問題となりません。【2009.03】

物品に対する指示の姿勢がどれくらい斜めになったら減点されますか?
伏せの姿勢で指示したときに犬が腰を崩したら駄目ですか?
犬の指示態度に自信と説得力があれば、指示姿勢が進行方向に対して少し斜めになっていても問題はありませ ん。どれくらい斜めになっていたら減点されるかというのは、審査員の主観によるところが大きいのですが、ドイツ VDH審査員は45度(時計の針で7分30秒)までOKと一貫教育されています。
伏せの姿勢で指示したときに犬が腰を崩しても、問題はありません。【2009.03】

服従

【よくあるミス】
×第1課題の脚側行進中の指示なし停座のときに犬を褒める。再出発のための審査員の合図を待つ。
ベテラン指導手でも、どちらもときどき見かけるミスです。第1課題の脚側行進は歩き出したら、群衆内の指示なし停座 が終わるまで、犬を褒めたり、触ったりすることは出来ません。指示なし停座後の再出発の場面で審査員の合図を待つ 必要はありません(審査員の合図を求めたからといって減点はありませんが・・・)。

×ダンベル持来(障害飛越持来)の場面で、やたらと審査員の合図を待つ。
ダンベル持来(障害飛越持来)の場面で、審査員が行う合図は「ダンベルを投げてもいいですよ」という合図1回だけで す。命令「飛べ、持ってこい」、ダンベルの受け取り、受け取り後のフィニッシュ(正面停座から脚側停座)は全て、指導手 が判断して審査員の合図なしで行います。

■服従作業の『状況下の伏せ』で、審査員の指示後に犬に伏臥を命じた後、その場を離れる際にも審査員の合図 を待つ必要はありますか?もし、審査員の合図が無い(待たなくて良い)場合、伏臥実行〜ハンドラーの移動開始 の間に“3秒の間”を取る必要はありますか?
(以前の競技会で、伏臥命令と同時にその場を離れるハンドラーに対し審査員が、勝手に離れず合図を待つように と指導していた為。)規定には書かれておらずどれが正しいか分らないので、ご回答お願いします。
審査員の合図で犬を伏せさせ、その後、犬から離れるときは審査員の合図も、3秒の間もいりません。 【2010.04】

■服従の脚側行進の終了で正しいものを教えてください。
1・群集内の指示無し停座を完了した時点で終了
2・群集内を出て、脚側のスタート地点に行くまでの間に停止して終了
3・群集内を出て脚側のスタート地点で停止して終了
「1」については、予選会でベテラン指導手の方が、群集内の指示無し停座を終えた直後、群集を出る前に犬を触 って褒めていた方がおられたので「あれ?」と思いました。
「2」と「3」は、以前の競技会で、群集を出た後は止まらずにスタート地点まで行って停止するよう審査員が指摘して いたのを見て、どちらが正しいのか疑問に思いました。
正しいのは2と3です。しかし、犬とハンドラーの調和(ハーモニー)よりも、減点重視のとんちんかんな審査員は、ス タート地点に戻るまでが脚側行進だ!という場合があるので、常にグループを終えてスタート地点に戻るまでは犬 に触れない、褒めないことを心がけた方がいいと思います。 【2010.04】

服従作業の脚側行進は、規定に『最低1回の右折と左折、そして反転ターンを行い、行進中に最低1回の停止をす る。』と書かれています。群集内行進も、群衆の周りを回るのを右回りと左回り、最低1回ずつとなっています。『最 低1回』ということは、1回以上行っても良い(減点の対象とはならない)のでしょうか?(世界選手権のビデオで群集 を多めに回っているハンドラーが居たので疑問に思いました。問題ないのであれば、二度目の左反転ターンの後に 一回でなく複数回の指示無し停座を行うのも許される事になってしまいますが・・・)
グループ内で左、あるいは右回りを余分に行うことは問題ありません。指示なし停座は2回目の反転ターンの後に 1回です。ただし、グループの手前でもう一度、指示なし停座を行ったとしても、そのことに対して減点されることは ありません。こんなパターンもあります。指導手は反転ターン後の指示なし停座を忘れた。左(右)コーナーの後に 思い出して、グループの手前で行った。この場合も問題となりません。 【2010.04】

このコーナーには大変、参考となるアドバイスがたくさんあるので、いつも勉強させてもらっています。WUSV選考 会の服従で、ベテラン指導手の方が脚側行進中の停座で、明らかな体符を使っていました。前進の場面でも、
1回目、2回目の命令で犬は伏せなかったので、最後の3回目の伏せの命令と共に、審査員が講評の時に苦笑い して説明するほどの体符(前かがみで腕を地面に下げて犬に伏せろというジェスチャー)も使っていました。無意識 か故意かはわかりませんが、この方は毎年、体符を指摘されています。体符を使って座らない場合と、体符を使っ て座らせた場合では点数はどのように違いますか?
以前、服従の質問で、招呼で犬が勢いよく走ってきて、正面停座でぶつかりそうになったときに、声を掛けて座らせ るのと、そのまま接触して座るのと、どちらが減点が少ないですか・・・・・の答えと同じで、どちらが得ですか?
ということになりますので、ここでは審査員の判断基準を説明します。
1.指導手は無意識で、ほんの小さな補助行為をした。しかし、犬の動作に全く関係ないと判断した場合。
その課題の点数から最大で−5%(その課題の総合判断として、おとがめなし。も、あり得るということ)
2.指導手が意識的に小さな補助行為を行った。しかし、それは犬の動きにあまり影響がなかったと判断し た場合。その課題の点数から−10%(評価が一つ下がる)
3.指導手が意識的に補助行為を行った。それは犬の動きに効果的であったと判断した場合。
その課題の点数から−20%(評価が二つ下がる)
4.指導手は度の過ぎた補助行為を行った。
その課題は0点(例えば行進中の停座で完全に立ち止まって座らせる)
1.に関しての判断基準は理解しがたいかも知れませんが、自身が訓練経験豊富で、熟練した審査員であれば、 指導手のその動き(無意識の補助行為)が、犬に影響を与えたものかどうか、減点すべきかどうかという判断は的 確にできます。逆に自身でIPO/SchH訓練の経験がない審査員は、指導手のその行為だけで判断します。
質問の「行進中の停座は3.」「前進に関しては4.」が当てはまります(前進は、審査員が苦笑いしていたので、少 しは点数を与えたかもしれません)。
ヨーロッパ人は絶対に体符など使わない!とは言いません。しかし、日本の競技会では減点単位が0.1点です。 ですから「少しくらい減点されても体符を使った方が得」だと考える指導手が多いように感じます。そして、日本の競 技会で実績を残されている訓練士さんほど、その傾向は強いようです。2010.03

服従の伏せからの呼び込みの時に、犬に対して振り返った私は、犬と斜めの位置に留まっていましたから、呼ぶ前 に、少し横にずれて正しい位置に直したのを、ジャッジから誘導行為と指摘されました。極端に斜め方向であった時 に、指導手が位置を変えるのはNGに当たるのでしょうか?
犬の方に振り返ると同時に、指導手がほんの少し横にずれることは問題ありません。もちろん審査員の合図の直 前や、合図の後に立ち位置を変更することは駄目です。しかし、今後は振り返ったときに犬と斜めであってもそのま ま呼ぶことをおすすめします。【2009.04】

ダンベルを犬から受け取る際、正面停座をさせ、約3秒の明確な間を置いた後に受け取るのが望ましいとされてい ますが、正面停座で3秒の間を取った後、指導手が犬の咥えているダンベルに手をかけてから更に間を取らなけ ればならないでしょうか?
(ダンベルに手を掛けると同時に「ロス(放せ)」では評価が下がってしまうのでしょうか?)
明確な間を置いた後なら、受け取りの際にダンベルに手を掛けて間を作る必要はありません。手を掛けて「放せ」 の命令を発するタイミングは人それぞれです。そのことに対して評価が下がることはありません。【2009.03】

伏せ(立止)−招呼の課題で正面停座以外の部分が完璧だとして、招呼した犬が減速が足りずに正面停座でぶつ かりそうな時に、指導手が「座れ!」と声をかけて接触せずに座らせるのと、何も命令をかけずに無言のままで、指 導手がよろめくくらい犬が接触してから座るのとでは、評価にどのように差が出るか教えてください。
先ず、「どちらが得ですか?」ということになりますので、一番大事なのは、そのようなことが起こらないように訓練し てください。伏せ(立止)−招呼の課題は、基本姿勢から伏せて(立って)待つことに対して5点、呼ばれてハンドラー の所に走り正面停座を行い、フィニッシュを行うことに対して5点ですから、質問の場面ですと後記の5点の評価が 状況と程度から下げられます。【2009.03】

防衛

誤: 審査員が講評で、「犯人」、「咬まれ役」、「ヘルパーに襲撃」、「ヘルパーにアタック」、等の表現を使う。団体 の発行紙やホームページのIPO/SchHの紹介で、「犯人の足跡を追及」、「襲撃してくる犯人から人間を守った り、逃走する犯人・・・・・」、等の表現を使う。
正: IPO/SchHはドッグスポーツです。警察犬でも軍用犬でもありません。しかし、日本では展覧会での防衛テスト(TS B)を襲撃テストと言ったり、協会のホームページの解説や雑誌等で上記のような言葉が使われたり、審査員が講評で言 ったりしますが、ヨーロッパでは「犬が人に咬みつく、人に襲撃する」という表現は IPO/SchHにおいては使用して はいけません。ドイツでは法律で禁止されているほどです。犬はヘルパーの奇襲や攻撃に対して、正に課題のタイト ル通り「防衛」するのです。そのときの犬の「意欲、自信、ヘルパーのプレッシャーに耐えられる能力」(TSB)、そして、グ リップの状態や犬の態度等が総合的に判断され、評価が決定されるのです。

2010WUSV選考会で、出番間近の指導手が6番テント付近の観衆の真後ろで、防衛の意識付けのために、他の 出場者の競技中に、犬を興奮させてヘルパーに向かって吠えさせていました(短時間ではなくずーっと)。仲間の女 性指導手の出番前にも、「もっと近くで興奮させて」とか言って、自分と同じ行為を指導!?していました。マイクか らの審査員の声も聞き取れないほど吠えさせていたので、観衆はとても不快感を感じていました。質問ですが、IP O/SchH競技会においてこのような行為は許されるのですか?
許される、許されないというよりは、マナーとスポーツマンシップの問題です。決して真似をしないで下さい。出番前 に防衛の意識付けが必要な場合は、観衆や他の犬に迷惑を掛けないように、会場から離れた場所で行うべきで す。【2010.03】

HPを拝見して質問させていただきます。
警戒作業(シュッツでは、防衛ですよね?)の最終テントで禁足咆哮をしている犬を呼び戻す声符は必ず、「ヒィーア +フス(コイ+アトエ)」 とありますが、この時、続けて言わないと減点の対象になりますか?
たまに、大会を見に行った時にベテランの方がよく、ヒィーア、少し間をあけて犬が近くに来てから、フス、と言ってお られるのを見ますが、別に減点対象になるかならないのか、気になり質問いたしました。
あと、脚側のときに(服従と防衛の中で)ほとんどの指導手の方は、まっすぐ両腕を下ろして歩いてるように思うので すが、左手を少し浮かせて犬の背中を覆う様(少し大げさかもしれませんが)に歩いておられるのを見ることがあり ます。誘導等による減点の対象にはならないんでしょうか?もちろん犬に触れたりはされてませんが。
先ず、シュッツ(Schutz)という言葉自体が、ドイツ語で防衛という意味です。フント(Hund)は犬です。ですから訓 練記号はSchutzのSchの部分と、Hundのを組み合わせて、SchHなのです(*ドイツ語でschは”シュ”と発音 します。ドイツ人はSchHをシェーハーと言います。SchH3は”シェーハードライ”と言います)。
最終テントで禁足咆哮中の犬を呼び戻すときの命令、ヒーア+フス(日本語ではコイ+アトエあるいはツイテ)は、ご 指摘の通り、コイで呼び寄せて、犬が自分の間近に来てからアトエではダメです(一瞬の間くらいならいいですが、 コイ、アトエは連続的でなければなりません)減点は世界大会レベルで、禁足の5点から−0.5点、それ以下の 競技会であれば他の失敗の減点の中に含め、講評のときに注意するくらいです。服従の障害持来も同じです。トベ で犬がジャンプして、ダンベルを咥え上げる直前にモッテコイ、あるいはダンベルを咥え上げてから、モッテコイとい うのもダメです(モッテコイの目安は犬が障害の向こう側に着地するまで)。*ダンベルを咥え上げてからモコッテ コイと命令した場合は、誘導行為で減点は大きいです。
質問の「左手を少し浮かせて」というのは、犬の左ほほの近くで左手をパーにして動かさずに歩く行為のことだ と思いますが(ここ数年、マリノアの指導手に多いスタイル)、これもダメです。「左手は犬の顔の外側でもかまい ませんが、歩行と合致した自然な調子で振らないといけません」。正面停座から脚側に付けたときに、自分の 左腰と浮かせた左手の間に犬の顔を入れるスタイルも”不自然”とされます。それらの行為をしたら何点減点という 規定はありませんが、各課題の減点(評価が下げられる)要素になります。【2010.03】

千葉県の野田で開催されたWUSV選考会で、IPOでは審査員も務めている指導手の方が、パトロールで1番から 5番までは犬に、「テントを回れ」という指示をしていたのですが、最終テントに向かわせるときだけ違う命令「マ モレ」と、犬に咆哮をするよう指示していました。それと、側面護送で審査員に近づいたら、「ヘルパーに対して止 まれ」と言うべき所を、「犬に対してスワレ」と命じて、そしらぬ顔をして、ドイツ人の審査員にソフトムチを渡してい ました。これって問題ないんですか?
フェアプレイ精神の問題です。そして減点対象行為です。規定にはパトロールのための声符と指示で次のテント へと向かわせる(パトロールのための声符と左右いずれかの腕による指示、この動作は1テントごとに繰り 返してよい)とあります。ヘルパーのテントに向かうときは咆哮を促す命令をしても良いとは書かれていませ ん。側面護送に関しても、ドイツ人ジャッジだったら、わからない(日本語なら)と思って言ったのでしょう。あるいは、 その指導手は勉強不足です。【2010.03】

WUSV選考会に参加された皆様、雨の中お疲れ様でした。私はシェパードを飼っていませんが、大のシュッツファ ンで、野田でシュッツの競技会があるときはいつも拝見させてもらっています。ある犬がパトロール中にハンドラーさ んの命令を無視して、3番目のテントから最後のヘルパーさんの所まで、何度も呼び戻したのに勝手に行ってしま いました。ヘルパーさんの前にちょこんと座った犬を、ハンドラーさんが呼んでパトロールをやり直そうとしたところ、 審査員が即座に中止しました。私は???何故なのかわかりません。初歩的な質問ですみません。
6番テントに犬が到達したら指導手は立ち止まり、声符を与えたり指示をしたりしてはいけない(規定書より 抜粋)。このことにより中止となったわけです。しかし、犬が最後のテントに到達して、ハンドラーが何も指示を与え ずに審査員の指示を待っているときに、犬がヘルパーを見放して帰ってきた場合はもう一度だけ、再発進を命令す ることができます。そして、ヘルパーの所に留まれば競技は続行できますが、再びヘルパーを見放したら(あるいは 発見できなかったら)防衛中止というパターンもあります(試験失格ではない)。【2010.03】

4月のFCI−IPO競技会の防衛における最終テントでの禁足咆哮の距離ですが、審査員は片袖ギリギリで咆哮して いるのを良しとし、15〜20センチの位置はヘルパーから離れ過ぎ。という評価をしていましたが、私は後者の方が 正しいと思っていました。これは審査員の主観なのでしょうか?正しい位置はどの辺りか教えて下さい。
禁足咆哮の場面で、片袖から、あるいはヘルパーから、犬が○○センチ以上離れていたら減点。という規定はあり ませし、正しい位置というのは存在しません(残念ながら審査員個人の主観は存在します)。禁足の犬の位置(ヘル パーに対する角度)の質問でもお答えしましたが、全く同じ理屈です。故意に接触したり、極端に離れている場合 は、もちろん評価は下がりますが、テント内での禁足咆哮(片袖を放した後の禁足においても)で一番重要なこと は、集中して効果的な禁足(咆哮)をヘルパーに対して行うことです。【2009.04】

先日のFCI-IPO競技会の防衛審査員の講評で、「右はフルグリップでしたが、左がフルグリップではなかった」とい う表現が多かったのですが、どういう意味ですか?また、禁足の犬の位置がヘルパーに対して真正面でなければ 減点となっていましたが、どの程度斜めだったら減点されますか?
下図のABCは全てフルグリップです(AとCは、ほんの少し片袖に対して直角ではないが)。
審査員は下図のAとCのことを指摘したのだと思いますが、Bの状態から犬のグリップに落ち着きが無い、またはグ リップの力が弱くて、またはヘルパーのプレッシャーによって、AまたはCの状態になったのなら評価は下がります が、片袖を捕らえたときから「放せ」の命令まで、AまたはCの状態で、そのグリップが「固く、落ち着きがある」なら 評価が下がることはありません。
禁足(テント内での禁足咆哮、片袖を放した後の場面)の位置も同じ理屈です。ヘルパーに対して集中力があり、効 果的な禁足を行っていたのなら、多少ヘルパーに対して犬の位置(体)が斜めでも問題はありませし、評価が下が ることもありません。【2009.04】


競技中、防衛の遠距離待機地点で、指導手が犬のお尻を座らせるために足で蹴るのを見ました。審査員は気がつ かなかったのか、見て見ぬふりをしたのかはわかりませんが、審査の講評でもそのことにふれませんでした。本来 ならどのようになりますか?
競技中の犬に対する体罰により、その時点で試験(競技)失格です。【2009.04】

防衛ヘルパーに対して、どの場面でなんと言えば(指示すれば)いいのか教えて下さい。
●禁足咆哮を終えた犬を呼び戻した後、「ヘルパー出ろ」
●追補と防御を終えて禁足中の犬のもとに行き、犬に対して「スワレ」(犬が吠えていても黙っていても、背面護送 のための基本姿勢をとる命令)、そしてヘルパーに対して「ヘルパー歩いて」、そして、犬に対して「トランスポー ト」で背面護送が始まります。
●背面護送からの奇襲の防御を終えて禁足中の犬のもとに行き、犬に対して「スワレ」(犬が吠えていても黙って いても)、そしてヘルパーを下げる場合は「ヘルパー下がれ」(下がらせなくても良い)、ヘルパーの右側に犬と共 に移動の際は犬に対して「アトエ」ヘルパーに対して「ムチを下さい」ヘルパーに対して「ヘルパー歩い て」犬に対して「トランスポート」で側面護送が始まります。審査員の直前でヘルパーに対して「トマレ」、審査 員にソフトスティックを渡した後、犬に対して「スワレ」、ヘルパーに対して「ヘルパー下がれ」。あるいは、審査員の 指示で「アトヘ」でヘルパーから犬と共に離れて(約5歩)リードを装着。SchH3は遠距離待機地点へ。
【2009.04】

先日、岐阜で開催されたWUSV日本代表選考会で、SVのLapp審査員は防衛作業の講評で「指導手はパトロール の出発点で審査員に向かって基本姿勢をとるように」と言っていましたが、出発点で基本姿勢をとらないと、パトロ ールの評価は下がるのでしょうか?
私も当日、その会場にいましたが、出発前に審査員に向かって基本姿勢をとらなかっても、評価は下がらずに注意 だけでした。規定にもそのことは明記されていませんから、特に気にすることはないと思います。ただし、出発点で 待機している犬は、審査員の合図があってから、指導手の命令でスタートですから、そのことも含めて注意したのだ と思います。【2009.03】

禁足咆哮を終えて、指導手の脚側に呼び戻された犬と一緒に、追補の待機位置に移動するために歩き出すとき、 その場で右回り(あるいは左回り)で1回転してから歩き出すのは、誘導行為にあたるのでしょうか?
その時の犬の態度と、審査員の主観によりけりと思います。犬が完全に服従していて、流れ的にもスムースなら ば、その行為自体は問題ないと思います。逆転的に考えれば、犬に落ち着きがなければ綺麗な一回転が出来ない のですから。一回転の行為よりも犬の服従性がこの場面では重要です。【2009.03】

その他

シュッツのシステムがよくわからないアマチュアです。LG関東のホームページで女性の方がシュッツ1.2を1位で 合格とありました。どうすればシュッツの資格取得試験を受験する事ができるのかが知りたいです。我が家の愛犬 は現在PDとJSVの血統証はありますがどちらもシュッツの資格試験はやってないようです。日本国内でシュッツ1 とか2とか資格試験を受験するにはどうすればよいのか教えて頂けないでしょうかよろしくお願い致します。もしかし てIPOの資格試験の事なのでしょうか?規定以前の質問で申し訳ありません。
SchH(シュッツ)、IPO(アイピーオー)、VPG(ファウペーゲー)、訓練記号が違うだけで、規定は全く同じです。IPO 1−SchH2−IPO3と受験することも可能です。ご指摘のとおり、日本はJSV、PDがWUSV加盟団体でありなが ら、SchH試験を行ってこなかったので、現在、WUSVから指導と注意を受けています。さらに、正式な審査員で開 催された競技会(試験)で得たSchH資格を認めていません。ですから、現在はJKCのIPOを段階受験するしかあ りません。日本のFCI、WUSV加盟団体は、正式な審査員であれば、日本で行われたSchH試験の結果を、世界 のルールに従い、キチンと認めることを願います。 【2010.04】

私の犬はヨーロッパ(ドイツ)からの輸入犬です。3歳のオスでIPO3の訓練資格を持っています。血統書の裏に訓 練試験の結果と審査員のサインがありますが、それを見ていてアレッと思うことがあったので、質問させていただき ます。IPO1からIPO2の受験日の間隔が1週間、IPO2からIPO3の間隔が2週間しかありません。日本では次の 受験段階までは4週間が必要だといいますが、国によって取り決めが多少違うのですか?
次の段階を受験するのに「4週間の間隔を開けなければならない」というのは何年も前の古い規定です。現行規定 は毎週でも次の日でも受験可能です(ただし、同一試験会場で土曜日にIPO1or2を受験、翌日の日曜日に 次の段階を受験することはできません。土曜日にBH、日曜日にIPO1受験のパターンだけはOK)。【2010. 03】*日本もつい最近、4週間の間隔は必要なくなりました(2010.03.26記)

審査員への申告はなんと言ったらいいのですか?作業を終わったときに審査員にどう言えばいいのかも教えてくだ さい。
●追求:「申告」ゼッケン○○番、指導手○○、犬名○○、物品は指示(または、くわえるor持来)します。「作業終 了時」追求作業終了します(発見した物品を審査員に示しながら)。
●服従:「申告」ゼッケン○○番、指導手○○、犬名○○。「作業終了時」服従作業終了します。
●防衛:「申告」出発前に審査員に対して手を挙げる。「第1ヘルパー引き渡し時」第1作業終了します(審査員にソ フトスティックを渡しながら)。「第2ヘルパー引き渡し時」防衛作業終了します(審査員にソフトスティックを渡しなが ら)。
*例え日本語を理解しない外国人の審査員であっても、全て日本語で結構です。【2009.03】


(C) ジャパン シュッツフント クラブ